MlXiii-BIOMEDイベントレポート
- nacchan
- 2019年6月9日
- 読了時間: 3分

【MIXiii-BIOMED2019とは?】
2019年5月14日から16日までテルアビブでMIXiii-BIOMED2019が開催されました。
MIXiii-BIOMEDはイスラエルおよび世界の主要な医療機関によって共同開催される、ヘルスケアやライフサイエンス分野における主要なイベントの一つです。今年は3日間でスタートアップ45社を含む約150社が出展し、デジタルヘルスや医療機器など幅広い分野にわたるイスラエル企業、研究者、医療関係者、投資家がカンファレンスに参加しました。

今年で18回目となったこのイベント。今年の主なトピックは「遺伝子編集と遺伝子治療:人間の健康における次のフロンティア」や「医療の変革:人工知能とデジタルヘルス」、「個別化医療とデジタルヘルス:学んだことと今後の課題」などを含む計9つ。よりヘルスケアシステムのトレンドと革新を探求するために、トピックの範囲は広げているとMIXiii-BIOMED2019年の共同議長であるアロン氏は話しており「イスラエルは医療革新を求める場です。 医療機器と医薬品開発における私たちの伝統的な強みに加えて、私たちのデジタルヘルス機能は研究開発をより安価にし、かつては夢だった開発を可能にしてくれます。」と述べていました。

【イスラエルにおけるヘルスケア市場に関して】
イスラエルにおけるライフサイエンス業界は成長し続けており、設立される会社の数が年々増加しているだけでなく、ますます多くの会社がシード段階からさらに進歩段階へと前進し続け、業界の経験と成熟につながっています。

Israel Advanced Technology Industries(IATI)が発表したレポートによると、およそ1,600社のライフサイエンス企業がイスラエルで活動しており、83,000人以上の従業員を雇用しています。ただライフサイエンス企業の数は年々増加していますが、従業員数は前年比でわずかに減少しています。 また2009年から2019年までに1,394社のライフサイエンス企業が設立しています。

一方、イスラエルのライフサイエンス業界は依然として医療機器に大きく偏っており、医療機器企業が594社で一番多い結果になっています。 またヘルスケアITおよび治療学は、それぞれ307社および207社で、ライフサイエンス企業全体の約32%を占めています。

【日本とイスラエル間での取り組み】
イスラエルでは、政府が”National Digital Health Plan”を策定するなど、サイバーセキュリティに続き、デジタルヘルスを国家戦略の中核に掲げるほど注力を入れており、デジタルヘルスにおけるテクノロジー開発、データ研究等を推進しています。そんななか日本でも今年1月に日本とイスラエル間でデジタルヘルス分野における協力覚書に署名し、規制情報を含むビジネス環境や支援策の情報提供や、セミナーなど、今後より接点を持ちやすくなるかもしれません。
【参考文献】
Israel’s Life Sciences Industry IATI Report 2019
http://www.iati.co.il
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